犬フィラリア症(糸状虫症)


犬フィラリア症は犬の心臓や肺動脈に糸状の虫が寄生することによって起こる病気です。蚊(ヒトスジシマカ、アカイエカなど)によって媒介されます。成虫の寄生箇所は種によって様々ですが、成熟したメスの子宮内にはミクロフィリアという幼虫が薄い膜にくるまれて充満し、産出後は毎日一定の時間に末梢血管に移動して蚊やブヨなどの吸血昆虫に摂取されます。ミクロフィリアは蚊などの体内で感染幼虫に発育し、口のあたりで待機します。蚊が犬の血を吸うことによって、感染していない犬の体内に感染幼虫が入ってしまうのです。感染幼虫が成虫になると30cmほどの大きさになることもありますが、そこまで成長するには4〜6年ほどかかります。感染幼虫が体内に入っても、9ヶ月ほどは何の症状もありません。この段階で予防薬を与えれば100%駆除できます。咳がでたり、元気がなかったり、食欲不振、呼吸が苦しそう、お腹が膨らむ、血尿などの症状が出てきたら要注意です。感染幼虫の成長が次の段階に進んだことを示します。こうなると、治療をしなければなりません。

 

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